症状
長い間、生活のあらゆる場面で腰痛に悩まされている。
起床時の腰痛から始まり、長時間座っていても、立っていても腰痛が辛くてたまらない。
知人から紹介されて、少しでも楽になればと来院されました。

状態
骨盤には腰痛の原因となる二つの部位があります。
ひとつは仙骨と腸骨という骨が結合する仙腸関節であり、もうひとつは仙骨と背骨が結合する用船関節です。
急性症状の場合は仙腸関節が原因であることが多いですが、慢性症状の場合はふたつの関節それぞれに固着などのトラブルが起きていることがほとんどです。
この方もふたつの関節に硬さが見られましたが、特に腰仙関節とその上部にある腰椎(背骨の腰部分)の硬さも見られました。
週に1回の頻度で4回くらい施術することで痛みは軽減すること、しかしその後、症状が安定させるための施術が必要となることをご説明し、ご納得いただいた上で施術に入りました。

初回
腰痛の方によく見られる状態なのですが、関節だけでなく仙骨の上部がカチカチに固まってしまっていましたので、仙骨を丹念に緩めたのち仙腸関節と腰仙関節、腰部椎間関節の固着を緩和する施術を行いました。
その他、頭痛まで併発する肩こりもあるとのことでしたので、肩の施術も並行して進めていくことにいたしました。

2回目
腰痛が少し緩和されてきたものの、1日を通しての痛みはまだまだ感じられるとのことでした。
施術ポイントは前回の施術ではっきりしていますので、前回同様、仙骨、仙腸関節、用船関節、腰部椎間関節に対して施術いたしました。

3回目
腰痛がかなり改善されてきたとのことでしたので、前回と同様の施術を行い、硬さが取りきれていない部分に対して重点的に刺激を入れていきました。

4〜5回目
腰痛はかなり楽になってきたが、長時間座ったり立ったりしていると痛みことがあるとのことでした。
主要な腰の関節は施術によって弾力を取り戻すものの(施術終了時はとても楽になるとのこと)、時間の経過とともにだんだん固くなってくるようなので、症状の戻りに負けないようにとにかく丹念に緩めていきました。

6回目
腰痛は忘れていられるくらい楽になってきたとのことでした。
仙腸関節や腰仙関節を見てみると少し硬くなり始めていましたので、こちらをしっかりと緩め、今後は少しずつ施術間隔をあけていきながら再発防止に努めていきましょうとお話しいたしました。

その後
メンテナンス通院の間隔を少しずつあけていき、現在は3週間に1回のペースで来院して下さっています。施術当初は腰回りの組織が固く関節なども見つけにくい状態でしたが、現在はとても綺麗になっており骨模型を触っているかのようです。
頭痛を伴う肩こりも改善してきており、頭痛の頻度は以前に比べて大幅に減ってきたと喜んで下さっていました。
この方のように施術後のメンテナンスが必須となるケースもありますが、適切な施術間隔をご提案させていただきますので、安心してお越しいただけましたらとてもうれしく思います。